について、筆者の考えに合うものはどれか。
1 必要が生じた時には、國民の同意を得て実施するべきだ。
2 今すぐ実施した方が良いので、速やかに制度化するべきだ。
3 平常時は実施する必要はないが、制度自體は早く整えるべきだ。
4 平和な時に限らず、國民が自由に活動出來る環(huán)境を整えるべきだ。
(3)
①日本の建築は壽命が短いが、これは木造自體の耐久性から決まるのではない。木造建築でも百年や二百年は持つ。千年以上持たせることも可能である。しかし、構造部材(注1)のメンテナンスが必要なので耐久性を考えると大材(注2)を用いたほうが良い。しかし、城郭(注3)や宮殿、館、寺院仏閣(注4)の類でないとなかなか大材を用いることができない。入手も難しいし加工にも手間暇(注5)がかかる。また、一般的に木造建築は火事や地震で失われることも少なくない。
日本人は白木の新しい建物を愛したが、時が経つと木の表面が黒ずんでくる。そこで、
余裕がある者は、地震や火災に遭った時は勿論、ある程度老朽化してくると建て直し、周囲はその建て主のことを「甲斐性(注6)がある」といって褒め稱えた。しかし、建て直すといっても、大まかにいえばもとと同じものが建つ。勿論少し大きくなったり小さくなったり間取りが変わったりするが見た目に大差がない。そこで、街並みや風景は長期にわたって維持される。しかも木材はリュース(注7)、リサイクルされた。
②これは、日本獨特の更新の文化と呼んでも良い。この典型が伊勢神宮である。二十年ごとに隣合う敷地に交互に建て直されるが、建てられるものは全く同じである。建物を更新するためには、木材が必要であり、樹木も植林によって更新される。若木のほうが二酸化炭素の吸収能力が優(yōu)れているから、若木への更新は環(huán)境上も評価できる。同時に職人技術も更新される。更新は環(huán)境に優(yōu)しく、人々に仕事を與え、ゆっくりとした変化をもたらす木の國の優(yōu)れた文化である。
56 ①日本の建築は壽命が短いとあるが、なぜか。
1木材自體に耐久性がないため、メンテナンスが難しいから。
2建築に適した木材の入手が難しく、修理もあまりしないから。
3 木造建築は老朽化が速いだけでなく、火事や地震にも弱いから。
4丈夫な木材があまり使えないうえ、災害で失われることも多いから。
57 ②これは何を指すか。
1 建物が老朽化してくると同じように建て直すことで、外観が保持されること。
2 建物が老朽化してくると外観を全く変えずに建て直すことで、景観が維持されること。
3 建物が老朽化してくると、材料を再利用して同じ間取りに建て直すこと。
4 建物が老朽化してくると、景観の維持を優(yōu)先して見た目を変えずに建て直すこと。
58 筆者は、木造建築が更新されることにはどのよ